※本日のひびは性的な話題がふくまれています。ご注意ください。
……よろしゅうござんすか。<間を取ったつもり
学校で教えてくれないこと、っていうのはいろいろあると思うんですけれど。ITって何の略?とか。森さんはその略称のほうすら満足に言えなくてそれなのにインパクとか主導しちゃってたわけですがまあそれはおいといて(森さんって)。ガリ勉くんの私にも当然わからないことのひとつやふたつありました。というよりガリ勉くんだからこそ知らなかったのかもしれませんが、何かと言うとマスターベーションのしかたです。えーと……つづけますよ? 男子の場合ですと、あれを手でにぎってこするというのが一般的なやりかたというか作法(?)と考えられているわけですけれども、その方法を知らなかったんです。いちおう、股になにかしらの刺激をあたえると気持ちよくなるというのはわかっていたので、まあそれらしいことは昔からやっていました。ふとんにうつぶせに寝てこすりつけてみたりだとか、足の間にまくらとかまるめた毛布をはさんで動かしてみたりだとか。こうして考えてみると、やっぱり私はマセガキだったのかなって。性の意識に目覚めていたなんて言うと大げさですが、子どものうちからそういう方面に興味があったわけですから。新婚さんいらっしゃいのはっちゃけトークに心躍らせていたわけですからー。
でもまあ、子どものうちだったら正式な作法なんて知らなくてもとくに困ることはありませんでした。俗に言うおいたをしているっていう自覚もありましたし、こうするとなんか気持ちよくなるなあくらいに思っていただけでしたので。そう、問題は出るようになってからです。…何がとは言いませんけれども。知らないついでにもうひとつ、そのときにティッシュを使うんだという知識も当然ながらなかったわけで。なので、どうしようこれ、みたいな話になってくるわけです。よごれたパンツを自分でこっそり洗う、みたいなお約束の話になってくるわけです。ほんとにどうしてたっけかなあ私。トイレでしてそのまま流すとか、高校のときにはエチー本ではさむんだというまちがった情報を教えられて、…そのとおりやってしまったこともあります。このときほど自分の無知ぶりをなげいたこともないというか、そういうことってどこで習うの?とわらにもすがりたい気持ちでいっぱいでした。
ちょうどそんなとき、たまたま観たドラマでそういうシーンがあったんです。アパート暮らしの男性が、部屋であぐらをかいてもぞもぞと手を動かしてるんですね。そのかたわらにはティッシュの箱が置いてあって。もちろんテレビですので実際にやっているわけではないでしょうけれど、きっとあれをしているシーンなんだろうなってのは気がつきました。その場面をみてはじめて、そういう座った姿勢でやるものだとか、ティッシュで処理したらいいんだということをようやく知ったわけです。もしその当時にへぇ~ボタンがあったら連打していたことでしょう。まさに明日から使える知識だ、と思ったことでしょう。ただ、そのシーンをみてたらなんだかものすごくみじめに思えてきて。哀愁ただよう男の背中っていうんでしょうか。しかもそのあと、その真っ最中のときに突然知り合いの女の人が訪ねてきて思いっきりあわてふためくってオチにつづいてて、そういうものなんだって思って。オナニーは世間的には後ろめたい行為と受け止められているんだっていうことも、そのとき同時に悟ったわけです。おしまい。
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