姉三六角あまやどり。<巫女みこナース? もとは京都の通りの名前を順番にならべたおぼえ歌でして、私も京都に住みはじめたときまっさきにおぼえさせられました(おもに被害妄想)。姉三六角のあとは正しくは蛸錦とつづきます。それぞれ蛸薬師通りと錦小路通りを指します。どちらも活気のある通りだったので印象に残っています。京都の台所として名高い錦市場や、前者も河原町通り近辺はお店が多くてにぎやかでした。
でもね、あんまり雰囲気よくないの。とくに蛸薬師は繁華街の中にあるということで、若者がいわゆるたむろっちなの。買い物は行きたいけれどそういう場所は苦手なのでどうしたもんかと考えあぐねていたありし日の私なんですが、そんなときテレビでえらいもんを観ました。衝撃スクープ映像だったかどこどこ警察24時だったか、とにかくそんな番組で。そこに蛸薬師通りが出てたんですよ。自分の近所やよく知っているところがテレビ(全国区)に出るとなんかうれしいですよね。…うれしくないですか。発想が田舎者ですか。そうですか。まあそれはさておき、そういう番組に出てくるってことはすなわちいい話ではありません。通りに設置された監視カメラがとらえた深夜の姿。……なんというか記述はひかえさせてもらいますが、あれから行くの怖くなりました。しかもその番組によると、そういう事件は一度や二度ではなかったらしいのです。そもそも連夜の騒ぎに頭をかかえた商店街の人たちが監視カメラをつけたっていきさつのようでしたし。でもさ、昼間はどうってことない明るい街並みなのに、と思うとなおさらくやしくて。すくなくとも日が暮れてからは近づかないようにしました。
まあそんな学生時代の思い出だったんですけれども(まだ言うか<?)、歴史の深いはんなりムードのあの街も、けっして平和ではないのです。表の顔は親切でにこやかで、けれども隠された裏の顔を持っていて。それってなんだか。ね。
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