ごめんねカマスさん、いいお味です──! ごきげんよう。
最近のニュースで違和感を覚えるのが、某宗教団体に対する世論です。
いま最優先で議論しなければならないことは、テロや無差別攻撃をどのように防ぐかではないでしょうか。
秋葉原連続殺傷事件や京都アニメーション放火、そして今回の安倍元首相銃撃など。
これらの犯人は何かの組織に所属していて過激な思想を植えつけられたわけではありません。
むしろ社会との関わりの薄い個人です。
身近に相談できる人もおらず、一方的な恨みを募らせていって凶行に及んだ、という共通点があります。
こうした人たち、…どう呼べばよいのでしょうか、ひきこもりやドロップアウトなど人間関係がうまくいっていない人たちというか。
とにかくそこへの支援が急務です。
いかに他者や地域との接点を作り、コミュニケーションを増やしてよからぬ気を起こさせないようにするかが犯罪抑止の点で最も重要です。
働きたくない人や落ちこぼれは個人の問題だと言って突き放している場合ではないのです。
現代の防犯の難しさは、普通の人がいつ何をしでかすかわからない点にこそあります。
従来の監視カメラや警備だけではもう限界だと指摘されています。
AIも駆使して人混みの中から興奮状態にある人を見つけるなどして、行動の予兆を摘み取っていかなければ防止することはできません。
それなのにその団体や政治家とのつながりを危険視する主張は、時代に逆行しているだけでなく、犯罪抑止に何の効果もない時間の無駄です。
もちろん事実とも異なります。
その団体はむしろ容疑者に襲撃を狙われた側です。
人に恨まれるようなことをしてはいけないなんて法律もありません。
また、もしオウム真理教のような活動が疑われるとしたら、とっくに警察などがマークしているはずです。
この世に危険な裏組織があって、なんて発想自体がステレオタイプであり陰謀論じみてますけども。
それをつぶせば世の中が平和になるという考え方には集団として危うさを覚えます。
有害な漫画や萌えキャラを規制しろと言っている連中と同じだからです。
自分の気に入らないものを締め出すムラ社会そのものであり、他者への不寛容、多様性への無理解に満ちた時代遅れな集団意識です。
そのよう閉鎖性がいじめや仲間外れを生み、上で述べたような孤独や社会への不満を抱える人物を作り出しかねないというのに。
そういったことを認識して、国会討論やメディアの論調などが本質的な議論に戻ってくれることを切に願います。
ただでさえ国際情勢が不安で、いかに国民の安全を守るかに政治のリソースを集中しなければならない時期なのに。
ただ一方で、親が宗教にはまって苦しい立場に置かれている、宗教2世問題はそれはそれで存在します。
もちろん、それに対して取るべき対応も宗教団体への非難ではありませんが。
信者から金を巻き上げているだけでは取り締まれませんし、まず個人の信教の自由に介入することはできません。
そうなってしまった人はどうにもならないとして、子供を引き離して保護するといったことは可能なのではないでしょうか。
そうした事例を増やすことが将来的な犯罪防止につながると信じて。
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