女性専用車両とか、女性の権利ばかり声高に主張する運動とか、
男性を笑いものにするワイドショーばかり日常的に目にして
逆差別がはびこっているかのように感じてしまうのですが、
これだけ訴える声が絶えないのは女性差別が根強く存在して
いることの裏返しではないか、と最近考えています。
ナチュラルな男尊女卑の存在は以前から気になっていました。
身近な例では、ぼくも「結婚して奥さんに家事やってもらえ」と
人生の先輩方からしょっちゅうお節介を焼かれたものですが、
この言葉も家事は女がやるものという先入観が根底にあります。
分担は家庭内で決めることであって口出し無用のはずなのに。
このような考え方は年配の人だけかと思っていたのですが案外
そうではないらしく、街で見かける若い夫婦やカップルの中にも
夫が妻に一方的に指図したり横柄な態度を目にします。
それから『ノゾキミ企業参観』という番組で、女性下着メーカーで
働く男性社員が紹介されたときなのですが、採用の決め手を上司が
「女性社員に対して高圧的にならない」と話していてある意味
衝撃的でした。
そんなの男女関係なく社会人だったら当然だろと思うのですが、
裏を返せばそんな当然のこともわからない男がそれだけ多いと
いうことなのでしょう。
自分が差別をしている自覚がない、というのが一番たちが悪い。
いくら反省を求めたり啓発してもそもそも自分が言われていると
気づかないからです。
ではなぜこんな思想を持った人間が次から次へと生まれるのか。
人権先進国の北欧では教育現場で男女平等やLGBTを教えている
そうですが、日本だって積極的に教えてはいないでしょうけど
少なくとも反対に男尊女卑も教わった覚えがありません。
となると社会が教えているのでしょう。家族や教師や周りの大人。
家庭内で父親が母親に威圧的に接したり仕事を押しつける姿を
見て育った子がどういう考え方を持つか。想像に難くありません。
学校だって教科書以外にも影響を受ける要素はたくさんあります。
担任自ら児童をいじめていたなんて例もありますし。
こうして差別的発想が次の世代へ受け継がれていく、悪性遺伝、
負の連鎖です。
そう考えると簡単には解決できない根深い問題に思えてきますし、
うるさいくらい訴え続けなければ変わらないのかもしれません。
一部の人たちのためにその他の人が嫌な思いをする構図ですが…。
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