アスファルトの歩道上に影が。近づいてみると、地面にもみじの葉っぱの模様が無数に散らばっていました。葉っぱそのものはすでに風に飛ばされたのか水に流されたのかそこにはありませんで、かれらの姿をかたどった黒いしみだけがそこに残されていました。きっとアスファルトの上に落ちた枯れ葉の上から人がふんづけたり雨が降ったりしたので、そのような跡がついたのでしょう。見上げるとかたわらの樹木はすっかり丸はだかで、寒そうに立っています。葉っぱたちもせめて無機質な歩道の上ではなく、あたたかく湿った土の上につもり重なりたかったでしょうに、きっと無念だったと思います。足下に広がっていた葉っぱのアートはもみじの木が落とした涙のあとのようでもあり、また、秋という季節がつけていった足跡のようでもありました。駆け足で通りすぎていった朱い風の、ちょっとした忘れもの。来年はもうすこしゆっくりこの町にとどまるつもりだから、といった置き手紙だったのでしょうか。…個人的にはこの秋はちゃんとくりごはんを食べたので思い残すことはありませんが。
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