どうして菅野美穂さんは脱いじゃったんでしょう。<いきなりエロトークかよ! もう昔の話ですが、それまで水着姿もNGというほどガードを固めて清純派を貫いてきた菅野さんが、たしか20歳になるからってところでいきなり写真集を出したんじゃなかったかと思います。それはもうマスコミは騒然となり、当時の事務所が借金を抱えていたとかうまく口車に乗せられただけだとかさまざまな憶測が飛びかいました。そんなスキャンダルっぷりも話題性に火をつけたのでしょうか、写真集は売れに売れ、そのころすでに下火になりつつあった芸能人ヌードブームにおける一条の光となったとも言われています(私によって)。たしかに宮沢りえさんをはじめ、そういう話題がひっきりなしにワイドショーを飛び回っていた時代でした。当時ちょうど中高生だった私は手を出したいのに手を出せないという悶々とした日々を送っていたんですけれどもそれはさておき。だってさあ、中学校の英語教師とか平気で授業中に「ああサンタフェ買いに行かなきゃ」とか言ってたんですもん。生徒はどう反応しろってんですか。おそらくもう日本じゅうがそれ一色だったのですよきっと。
さて脱線してしまいましたが、そんなふうにみんなが狂っていた90年代、なぜ当時をときめく売れっ子アイドルだった彼女がわざわざその波に乗らねばならなかったのか。その理由は今もはっきりとは明かされないままです。たしかに、写真集の発売を境に変化がみられるという見識もあります。演技や表情に大人の雰囲気が出てきたとか、柄のわるい役もつとめてこなすようになったとか、仕事に対して真剣に取り組む姿とか。だから私はこんなふうに考えています。ヌードになることで彼女自身がまさに脱皮というか、いいふうに開き直れたんじゃないかと。当初からアイドルとしてもてはやされていて、まわりに気をつかったり顔を作ったりで大変だったんじゃないかと思います。清純派というイメージも、事務所が刷り込ませたのかマスコミがあおったのか、いずれにせよ当人の気持ちとは関係ないところで築かれた部分がきっとあるでしょう。外向きの態度ばかり固めていると窒息してしまいそうで、そんなとき思いきって本当の自分、ありのままの素顔を出したくなるんでしょうね。私もよくわかります。私も脱ぎたいもちろんヌードという手段でなくても、同じくらいの年ごろだったらそうした考えに到達するものですから。そしてそれが功を奏して、菅野さんの人気は現在も衰えることを知りません。脱ぐイコール落ちぶれるという図式が色濃い芸能界での一条の光というか(またか)、うまく成長に結びつけられた数少ない例であるのかもしれません。
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