喫茶店では数人の店員さんがせわしなく働いていました。そのなかにひとり、黒色のワンピース姿の女の人がいて、スカートのすそにミルクか何かがたれているままでフロアをかけ回っていました。汚れていることに気がついていなかったのか、それともお客がたくさんいて店内が混みあっていたので自分のことを気にかけている余裕がなかったのか、ともかくとてもかいがいしく仕事をしていました。白くついてしまったしみもが何かの勲章であるかのように目につきました。その姿は私にはとても誇らしく、そして美しく見えました。いえけっして制服に見とれていたんじゃなく。
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