昨年の餃子納め。ごきげんよう。
動機がないから犯人じゃない？
いやいやそんなわけないでしょう。（ていうか何）
またしても事件報道などに対する世間の反応へのつっこみですが。
他人の考えを理解しようとすること自体がナンセンスですが、犯行の動機なんかその最たるものです。
悪いことを思いつく人がいなくなれば世の中から犯罪がなくなる、などと脳内お花畑なのでしょうか。
動機はないのではなく、その人から見えないだけです。
たとえばフェイクニュース。
最近は政治目的やロシアの工作などもありますが。
一般人がうその情報を流す理由なんて単純で、愉快犯です。
水害に見せかけた生成画像の投稿者が「ざまあ」と開き直った件は世間に衝撃を与えました。
自分は想定内でしたので驚きはありませんでしたけども。
だいたい、他人をだまして喜ぶなんて「いないいないばあ」やエイプリルフールなど大昔からあるのに。
なぜそれが動機として思い浮かばないのか、発想が貧弱と言わざるをえません。
行動原理は、本人の中にはちゃんとあります。
他人から見たら理解不能だったりそんなくだらない理由で？ と思うことがあったりするだけで。
だから現実の捜査や裁判では自供に頼らず客観的事実で立証していくわけです。
動機がどうのなんて議論しているのは刑事ドラマの中だけです。
誰だって、人にわかってもらえない趣味や思想の一つくらいあるのではないですか。
なぜ自分に置き換えて考えられないのか。
その原因は、自分の考えや行動は当然他人に理解してもらえるというおごりから来ていると思われます。
子供の頃から「何考えてるかわからない」と言われ続けてきた自分には到底到達できない領域ですけども。
よく考えてみたら、当時の周りの人はぼく以外の考えは理解できていたということなのでしょうか。
今となっては疑わしいものです。
表面的な部分だけでわかったつもりになっていただけではないのかと。
画一や同調を求められた昔の社会ですから現代とは事情が異なりますが。
それくらい、一人ひとり考えていることは違うし、他人を理解することは難しいというか無理なのです。
自分の行動原理が相手にも伝わる、わかってもらえるなどと思ってはいけないのです。
少し前に電車内で見かけたマナー啓発のポスターが印象的でした。
出入口をふさぐ人を大きなリュック背負った人が注意し、その人を席を譲らない人が注意し、といった形で一周ループしている構図。
自分から見た善悪と他人から見た善悪は一致しない、ということを端的に表しています。
それと同じで、自分と同じ思考や判断基準で人が動いていると期待してはいけません。
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