自分が関わりあいたくないことは一切スルーする主義です。…ondです。
ハーメルンのバイオリン弾きをふと思い出しました。(唐突だな) 少年ガンガンで連載していたマンガで、過去に深い精神ダメージを負った作品のひとつです。
市内某所(伏せすぎ)に単行本が置いてあったので読んだんですけれども、ファンタジーRPGな設定で、笑いありお色気ありのコミカルな展開にもかかわらず、読み進めていくうちにどんどん気が滅入ってくるんです。なんというか、もう話が重くて重くて。それぞれのキャラクターがつらい宿命を背負わされて、報われるかどうかもわからないような目的のもとに過酷な旅を続けるところとか。それから、戦闘の場面が残酷きわまりなくて、魔獣のするどい牙で体をかみちぎられたり、何十本もの剣や槍でメッタ刺しにされたあげく全身に突き立てられたままはりつけにされるシーンもあります。これぜったい死んでるって、もう本当にやめて、と読みながら何度も心の中で悲鳴をあげつつ、でも続きが気になるから本を閉じることもできない、という最悪のデプレッションスパイラルに突入。最終的にとことん打ちのめされてしまい、家に帰る気力もうせてそのままその場所で夜を明かすはめになりました。……ってオレはしょっちゅう泊まってたけどな。<うわー
さらに言えば、このマンガのなにが外道かというと、ストーリーの暗さや描写の痛々しさそのものではありません。そういう重苦しいシーンの中に平気でギャグをはさんでくることです。キャラクターの出生や過去に関する秘密が明かされたり、生きるか死ぬかという激しい戦闘のさなかにも、軽薄なネタがぽんぽん飛び出すありさま。これが正直いちばんつらかったです。ダークな話の展開に引きこまれてとても笑える状態ではないのに、そこをギャグシーンで無理やり笑わされるんですから。どっちかひとつにしなさい!ってかんじです。ズブズブ沈められてはいきなり引き上げられての強制アップダウンの連続で、もう精神状態がひっちゃかめっちゃかにされるかと思ったほどです。てか実際なったし。それまでにも、グロテスクな表現や気分が落ちこむストーリーのマンガにやられたことはありましたが、そこに脳天気ギャグという要素が追加されると最強のダメージになるのだと思い知らされました。とても笑えないときに笑わせようとするなんてひどすぎます。ガキの使いの笑ってはいけない学校よりもひどいです。(それなんか違う)
…いや、なんていうか、鍵作品もそういうとこあるよなと思って。おしまい。
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