[むかしのなぞ] 2007/11

2007/11/16

どこにでもあるありきたりの風景。そして、ぼくは。

諦めていたつもりではなかったのだが、結果としてそういうことになっていたのだろう。
そんな人生だと、自分で自分を封殺してきた。暗くじめじめした、心の内面のような。
忘却のはるか彼方にあるような永劫の時間を、そこで見失った一条の光のしずくを。
気づくことができたなら。信じることができたなら。前を向くことができたなら。
何度失敗してもまた立ち上がればいいと、励ますことが、その勇気が足りなかった。
きっと、その末裔。物語の終焉どころか、物語の体裁すらなしていない紙屑。
それだけの器でしかないと呆れられ、足元を見られ、そしてあしらわれた。それだけのこと。
現在でもあり過去でもあるその出来事。求めなければ、さらば与えられない。

ここにきて、また新たな空間に飛び込むことになろうとは思ってもみなかった。
言葉で語る以上に怖かった。自分をさらすこと。矢面に立たされ、見定められること。
いまだ不安は抱えながらも、それでもやっと「しっくりくる」感触を得たと実感した。
ここでなら、もう一度頑張れるだろうか。もう一度頑張ってみようか、と。
だからと言って、もう今までの空間がどうでもよくなったのかというと。どうなのだろう。
いつまでも打ち解けられなくて、他人行儀で。沈黙を持てあまして視線を泳がせてばかりで。
自信のなさとか、疎外感とか、そんなものは今だけは忘れよう。ただそこにいよう。
そうすればいつかは、観測者の立場ではなく、迷彩に溶け込んだ風景の一部になれるだろうか。

それ以上に堅牢なのは、心の壁。自分を分離したいと目論む、浅はかなヒロイズム。

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