県立オクラホマ高校

2003/03/28

むかしのひび

年度が変わる時期になると今一度初心に返ってえりをピンと正したいという気持ちにおのずとなります。買い換えたばかりの靴は足になじんでいなくて歩きづらく、ずれも作っちゃったりして痛かったり疲れたりといったこともありますが、慣れてくればそんなことも気にならず軽い足取りで踏んでいける、きっとそういうことなんだと思います。2週間前まで雪がちらついていたことが信じられないくらいいっきに春の陽気で、でも朝はまだちょっとだけ冷えてたりして、昼間そんなにあったかくならなくてもいいからそのぶんの熱をすこしだけ朝に回してくれたらもうすこし起きやすくなるのになあ、なんて思ってみたりします。コートもいらなくなったし、顔を洗うときにお湯を出さなくてもよくなったし、それに寒かった季節よりも空を見上げることが楽しみになってきました。明けた空の水色も日差しが暖かみをおびてくるにつれてより鮮やかに色を落としているように見えます。都会の空の風景はよけいなものもたくさん混じって目に入ってくるのでそんなにまじまじと見たいわけではありませんが、叶うことならビルの間からのぞく単色のクレパスを切り取って枠に入れて持って帰りたくなります。抜けるように青さが澄みきっていました。ごく限られた、私をふくめたわずかな人しかこの位置から見える空を知らなくて、それくらいに占有的な空でした。けれどすぐに思いとどまったのは、それがきのうとはちがう色だったからです。たまたま見せたきれいな一瞬だけを静止画として持っていてもしかたがなくて、コロコロ表情を変えるから見ていて飽きないし、いろんな顔を持っていることを知っていてそのうえですきになれなかったら、あの空に手をかけたりなにしたりなんて権利はないんだろうなって気がして。それはきっと毎日が日曜日だったらうれしくないのとおんなじで。学校や会社では気の乗らない仕事やめんどうな決まりがあって、あまりつきあいたくない人もいて、いえそれが一般的でしょうけれど、そういったものから解放されて自分のやりたいように時間を使える、そのときにはじめて休日のありがたみがわかるようになるわけで。だからあしたはどんな色の切れ端がお目見えするのか待ちこがれながら、また立ち止まって見上げるでしょう。空の移り変わりが地上にそのまま照らし出されるように、私たちの毎日にもいろんなできごとがあってたえず景色は変わっていく、そうだったらいいなと願いながら。…というわけでこんにちは。たまに気のきいたこと書こうとするとぜんぜんわけ不明。

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