銀幕レビュー
犬部!
自分にとって、これまで見てきた保護動物を扱ったテレビ番組や映画の集大成のように感じられました。
実話が元になっているという事実に驚かされます。
動物の命を守りたいと考えている人は現実にもたくさんいるでしょうけれど、ここまで熱い気持ちを持って、分け隔てなく救おうとする人がいるなんて。
しかも、犬部を創設した大学時代の話だけでなく、その後の未来の姿を描いていることに意表を突かれました。
卒業後、花井は獣医のかたわら、目の前の命を何としても救おうと身を削って活動を続けています。
その姿は鬼気迫るものがあり、熱演も手伝って本気さがばんばん伝わってきました。
本作を通じて学んだことがあるとすれば、動物の命を救う方法は一つではないということ。
獣医学部の卒業生の進路もそれぞれですし、譲渡会を企画したり支援したり、あるいは参加したり。
以前飼っていた保護犬の最期を看取れなかったから次こそは向き合いたい、と語っていた登場人物が印象的でした。
一人ひとりが自分の身の回りで、自分にできる形で関わっていけばよいと勇気をもらった気がします。
それがいつか殺処分ゼロという大きな目標の実現につながると信じて。
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