3時間コースだった。ごきげんよう。
あまくだryの本棚より
ベラドンナの恋人
(るぅ1mm/ビッグコミックス)
どぎついピンクの表紙が目を引きます。
というか紙の本自体ご無沙汰でした。
収録作はいずれもウェブで読めるので、むしろ応援の気持ちからでしょうか。
というのも、作者noteで『ベラドンナの恋人』に対する発言が目に留まったからです。
いわく、ご自身がちゃお読者だった頃にこんな作品が読みたかったという思いを込めた、と。
ベラは他人から愛されることを拒否します。
王子だけでなく、あれほど相思相愛になったアンナのことも。
真意は作中で明かされますが、およそ少女漫画の主人公らしからぬ言動に度肝を抜かれました。
そして、それこそが作者が示そうとしたアンチテーゼではないでしょうか。
周りの人が自分を幸せにしてくれるのを待っているだけではいけない。
自分が望む生き方は自らの手でつかみ取らないといけない。
漠然と王子様に憧れる少女の読者に現実を突きつけるというか目を覚まさせるというか。
想像ですがそういったメッセージを届けたかったのかもしれません。
自分もベラのそんな芯の強さが好きになりましたがそれはさておき。
あらためて紙で読むと、表題作は100ページ超の大作だったことに気づかされます。
ストーリーが一本道ですっと入ってくることもあり、ウェブではそこまでボリュームを感じなかったのですが。
文字通りページの重みを感じられたのが、手に取ってよかった点です。





0 件のコメント: