好きとか嫌いとか最初に言い出したのは

人前でダンエボやる勇気はないな。うん。…ごきげんよう。

好きなことを仕事にすべきかどうかという議論がありますが、
ビジネスという観点からすると必ずしもいいとは言えません。

たとえば自分の知ってる業界ですと、パソコンの趣味が高じて
プログラマーになったような人はどうしても作りたがります。
コードを書くのが楽しいと思って仕事しているわけですから。
ですが、没頭するあまりコストのことを忘れがちになります。
いかに工数をかけずに開発するか、ということに本来は知恵を
絞らないといけません。
プログラムを部品化、モジュール化して再利用性を高めたり、
ある程度自動生成する開発支援ツールを使う方法があります。
ですが、これはプログラムを作るのが好きな人に「作るな！」と
言っているのと等しいわけで、理解を得るのは至難の業です。
いかにコントロールするかが管理者の腕の見せどころでしょう。



一般的にも、研究者や職人上がりの人がベンチャーを起こして
成功した例はけして多くありません。
上述のコスト意識もそうですし、作った物を売るときのことを
考えていないからです。
立ち上げる前から得意先や販路を確保しておく、ということが
ビジネスを軌道に乗せる重要な仕掛けと言えます。
コンサルタントを雇って、経営のプロと現場のプロがタッグを
組むというやり方が多いのもそのためでしょう。

好きなことであろうと何であろうと、仕事はお金を稼ぐために
やるものだという前提は忘れてはいけないと思います。
自己満足ですますのではなく、仕事には必ず商品やサービスを
必要とする客がいるわけですから、求められた品質を提供する、
という当たり前の姿勢が大切です。
もう一つは、仕事を人生の一部分だと思えるか。
働くこと自体に楽しみを見いだし、好きになろうとできるか。
そういう発想に至れれば、自分の興味のない仕事はしたくない、
というえり好みはおのずとしなくなるのではないでしょうか。