正体
よしの「んー……」
令「よしの、さっきから何描いてるの？」
よしの「かしわぎ×ゆーき！」
令「…………」
よしの「……ゆーき×かしわぎ！」
令「いやいやいや……順番が問題なんじゃなくて」
フライング
令「ふうーっ。よしのの家のお風呂はいいね。綺麗だしシャワーもついてるし」
ガラガラガラ……。
令「きゃっ！ よ、よしの？！」
よしの「れーちゃん、ふろあがったかー？」
令「いや、まだ……まだ入ってるけど」
よしの「……」
令「え……？ もしかして、ずっとそこで見張ってるつもり？」
よしの「……じー」
令「あの、は、恥ずかしいってば……。そんなすぐには上がれないし」
よしの「よしのまちくたびれたの！ いじわるしてるのか？」
令「ちょっ、人聞きの悪いこと言わないでよ。いいから先に部屋で待ってて」
よしの「……あ、ああ。すぐこい？」
令「うん……。……もう、急にしおらしくなるんだから」
神の龍
よしの「ゆみー！ みろ、きれーなボールひろった！」
祐巳「これはドラゴンボールだね」
よしの「どらごんぼーる？」
祐巳「7つ集めればどんな願いも叶うんだって」
よしの「ほー……。いち、にー、さん、しー……よっつある！」
祐巳「いや、それは球の中の星の数だから。4つだから四星球ね」
よしの「すーしんちゅう！」
祐巳「そうそう」
よしの「あっ、これしってた！ マンガだ！」
祐巳「そうだよ。私も弟のを読んだの」
よしの「リリアンのことかー！」
祐巳「……クリリンね、クリリン」
よしの「それじゃーよびだすか！」
祐巳「え？ 呼び出すって、神龍を？」
よしの「うん！ ねがいかなえる！」
祐巳「わかった、やってみよう。……いでよ神龍！」
よしの「そしてねがいをかなえたまえ！」
祐巳「……」
よしの「……」
祐巳「……」
よしの「……」
よしの「ただいまー……」
令「おかえり。おっ、それドラゴンボールじゃない。拾ったの？」
よしの「――だって、ナメックごじゃないとよびだせなかった！ ナメックごじゃないとよびだせなかった！」
令「いや、そもそも7つ揃ってないし……。というかそれおもちゃでしょ？」
やばい
祐巳「むー……」
アメリカ人のカロリー摂取量は非常に高く
全世界の食料の4分の1がアメリカで消費され
肥満人口を増大させる大きな原因です
蓉子「なに読んでるの？ 宿題？」
祐巳「紅薔薇さま！ アメリカったらやばいんですよ！」
蓉子「へ？ アメリカ？」
祐巳「だってほら、ここ読んでください」
蓉子「あー……なるほどね。でも、健康管理は個人が気をつけることだし」
祐巳「そういう紅薔薇さまは、さっきから何を食べているんです」
蓉子「ああ、そばめし」
祐巳「なぜ薔薇の館にそんなものがー？！ って、そんなことより間食しすぎですって！ しかもそれ間食どころか主食だし！」
蓉子「はあ。すまんです」
祐巳「毎日スケートボードで通学して！ アメリカ人になっちゃうの？！」
蓉子「い、いや、私にそんな事実はないんだけど……。しかもそのアメリカ人のイメージは古いし」
難題
聖「ごきげんよう」
よしの「よう」
聖「よしのちゃん、令のこと尻に敷いてるんだって？」
よしの「……かもな」
聖「夜はどうしてるの？」
よしの「さそいうけー」
聖「ガチョーン」
よしの「がちょーんだ！」
聖「その話、お姉さんにもっと詳しく教えてくれない？」
よしの「んー、さそって……、ずーーっとずーーっとじらして……、そしてさいごほうち……？」
聖「……。それはひどいね」
よしの「せいはだれとねた？」
聖「栞。……私のすべてだった。甘い言葉をささやきながら攻めると、真っ白な肌が徐々にピンク色に染まっていって。それから、太ももの内側にほくろがあってね？ あるんだよ。そこから指で上に」
よしの「がちょーんやって！ がちょーん！」
聖「……」
すごいものがでた
よしの「かー、めー、はー、めー……」
令「ん？ 何してるの？」
よしの「はーーー！！」
パリーーン！
令「なにぃ！！」
よしの「あー！ まどガラスがー！」
令「ちょっ、今なんか手から光が出なかった？！」
よしの「だ、だれだー！ よくもリリアンを！」
令「いや、割ったのはよしのでしょ。……あとクリリンね」
よしの「た、たいへんなことをしてしまった……」
令「はいはい。破片が飛び散って危ないから、こっち入ってこないでね」
よしの「……」
令「あーあ、こんなに粉々にしちゃって。怪我しなかったからよかったけど」
よしの「ううっ……。……べんしょうします！ ななつあつまったらべんしょうします！」
令「ドラゴンボールネタはもういいから……。って、さっきの光は何だったの？」
よしの「んあ？」
令「不思議そうな顔するなよ！」
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