[なぞ] 2010/04/06

遠回しに慰めようとしたんだと思う。エゴだらけの温度で体を温める、恩着せがましい癒着。

何もわからないまま育った。だから無表情で人に刃を向けた。会話で解決しようとすることなく。
遥か幻想の中の記憶。取り戻すと固く誓った。すべて元通りになるはずだった。ただし、それは。
このおかしな世界を改変したかったのか、それともおかしくなった世界を修復したかったのか。
塗り替えられた世界をなかったことにしたかったのか、それとも再修正で上塗りしたかったのか。
どちらが正常でどちらが異常なのだろう。自分と周りの人間、どちらがおかしくなったのだろう。
そもそも、選択権が自分に委ねられているのか、それとも誰かの手の上で踊らされているのかも。
間違いだとしても。図らずも不幸を願っても。今の自分の決断が未来にどうつながるか、知っても。
止まらないことが、後悔しないこと。それこそ血肉となり骨となるまで。同調するのは、己の信念。

…まだ、腹の中でぐるぐるしている。この状態のほうが食欲が減退してかえってよいかもしれない。

何も書けない。書けないことばかりで。空はだだっ広いのになぜこんなに息が詰まるのだろう。
目の前にいる話し相手を無視してメールに興じているような。現代社会の縮図、というかそのもの。
おそらく訴えようとしている。自分の孤独を、孤立無援を、孤軍奮闘を。誰かにわかってほしいと。
だったらまず顔を上げないといけない。自分の目に映るものを、実物を、認識しないといけない。
結局、ここに表現されているのは理想でしかなくて。好都合な一面しか見せようとしない結果で。
もっと醜いところ、恥ずかしいところ、拙いところ。いくらでもある。全部合わせて自分なんだと。
そう胸を張って言えない人間の逃避行動でしかないことを、あくまでアバターでしかないことを。
その一点に向き合わずして何が自由なものか。どんなに欲したところで。どんなに夢見たところで。

今さら好意なんて求めない。嫌われて当然のことをしてきた。むしろ好かれたって心苦しいだけ。
一つだけ望むとすれば、真実を目に焼きつけてほしい。飾らないぼくを、as I amを見てほしい。
しかも表面的な性質でなく、どんなに心がくすんでいるか、どんなに最低の人間かわかってほしい。
その上で、ぼくを見限る理由を、受け付けない根拠を見出して、そして心置きなく離れてほしい。
それでさえ、ぼくは感謝の意を抱くから。心の暗部を、ちゃんと見抜いてくれた人がいるんだって。
うわべのプロパティだけを見てつきあうなら、たとえ親しくても己を開示しようとは思えなくて。
欲しがらない世代と指摘されたっていい。願うのは幸せだけ。自分と、自分を知ってくれる全員の。
変わらずにいられることを。成長しないという意味ではなく、常にありのままでいられるように。

遠回しに本心を伝えたかったんだと思う。見え透いた魂胆が情けなくて、また無関心を装う。

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