[なぞ] 2009/06/17

映し鏡で己の黒さを見せつけられるたび、心の中までも黒ずんでいくような気がして。

謝罪の忌避。それが、行動原則だった。いかに他人に頭を下げないようにして生きるか。
思えば、なんて高慢な自尊心の中で威張っていたのだろう。オレ様を気取っていたのだろう。
強情だからではない。そもそも意見を戦わせることをしない。話が合わないと途端に刎ねる。
そして。後で謝らなければならなくなるくらいなら、最初から関わらないほうがましだと。

後先考えず貸し借りなど作ったりするから、後腐れる。契約という契り。実にやっかいだ。
目先の懸案事項に囚われている場合でないと知りながら、今日までひた隠しにしてきた。
それくらいの屈辱。何も守るものなどない矮小な自分であっても庇おうとする浅ましさ。
どうしてこんなことのために必死になっているのだろう。ばからしくて、情けなくなった。

どんなに気まずくても苦笑いはしない。決して笑顔は見せない。最後まで残った反抗心。

次の道標を見失いそうな崇敬の乱立の中で、自分のありようを固持するためにどうしたか。
勝ち組連中の美談には耳を貸さないことにした。どうせ真似たって手など届かないのだし。
優等生には劣等生の気持ちなんてわかりっこない。どこでくすぶっているかなんてことは。
それは他でもない、他分野においてぼくが他人に対して取ってきた態度そのものだから。

結局のところ、レベルとはクラスであって。クラスによってclassifyされるレーベルであって。
真理を知った人間とまだ知らない人間とが、所詮は同じ段階になど立てやしないのだと。
同じことをしているのに同じ未来が描けずにいる。そんな孤立感の正体の一端がそこに。
ずっと独り遊びをしていればよかった? 理想は初めからその中にしかなかったんだから。

誰かが「花盛り」と称した醜態。人前に出ていい顔じゃない。または精神状態じゃない。

« なぞ

ソーシャル/購読

X Threads note
RSS Feedly Inoreader

このブログを検索

コメント

ブログ アーカイブ