[なぞ] 2009/04/29

存在を認識されないことが怖くて、それでずっと人目を避けるように生きてきたツケが回ってきた。

近況について触れるなら、虚空を舞うレジ袋のようだと。運動はしているが、それは生物だろうか。
息という言葉は、命というニュアンスでも使われる。息がない、息を引き取る、息を吹き返す。
そういった意味では、この人間は息をしていないも同然であり。また生きていないも同然であり。
厄介なことに、それを寂しいとは感じない。いろいろな生の喜びを知る前の状態に、戻っただけだと。

今までの人生が、すべて誰かの真似ばかりしてきたと気づいた瞬間、もう自分自身を保てなかった。
他人の言動や生き方に憧れ、自分も同じような経験をしたくなる。同じような思いを、したくなる。
それを愚直に追い求めた結果、と言えばそうだろう。それでも、主体性のない猿真似にすぎなかった。
誰とは言いませんけれども。

いちいち自分のことを報告したりaccountabilityを求められたり。それ自体が、誤認であったとしたら。
身の程を知れ、とは何度も自分に言い聞かせてきた。身の丈にあった、ありのままの自分でいろと。
はたしてきちんと守られていただろうか。あるいは、守ることに躍起になりすぎていなかっただろうか。
世の中という膨大なシステムは。難しい、のわずか一言で言い表せるくらい単純なんだ。本来は。

ではこれから、どこに向かっていけばいいのだろう。ぼく本人の意志で。この無駄に太い二本の足で。
結局、自分の内から湧き上がってくるものを抑えきれなくて。それでわだかまっているだけ。
つたなさを言い訳にするんじゃなくて。他人と比較して見劣りすることに尻込みするんじゃなくて。
やっぱり、歌い続けるしかないんだ。誰もいない空に向かって。まずは、大きく息を吸うところから。

自分を表現することが、presentすることが最後に残された生きる道なのだと再認識した、そんな経験。

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