[なぞ] 2009/02/27

風をつかまえたと思ったら、手の中には何も残っていなかった。ただぬくもりが、あった。

頭を悩ませているのは、いつだってそう大したことじゃなくて。簡単な答えに、いつも足踏みして。
小さな一歩、だけど大きな一歩。いやでもやっぱり小さな一歩。そんな一人相撲のサプライズ。
誰が笑ってくれるのだろう。誰かが笑ってくれるのだろうか。この世には、一体、誰がいるんだろう。
姿の見えない人たちのささやき。姿が見える。その瞬間を求めて、ぼくは精一杯の言葉を探す。

目指している場所はたしかにあって。この目でしっかりと見えているのに。見据えているのに。
それなのに、どこか遠くにあるような気がしてならない。理想と現実が、隔たっているような気が。
何がしたくて、何になりたくて。どうしてだろう、目的がなくちゃ何かをしちゃいけないんだろうか。
きっと理由なんかない。先も見えていない。それでも、この体を突き動かす何かが自分の中にあって。

だけど、これだけは確実に言える。今のうちに言っておける。けして自分に驕ってはならない。
必要以上に自分を貶めることも無用だが、ただ、絶対的な力などないのだという絶対的な自覚を。
どんなにばかを見たって、正直でいようとすることを忘れてはならない。それが唯一の信用手形。
失ってしまったら何も残らない。この人生のありように、何も足跡を残すことができなくなってしまう。

風にとられることなく、手をかざして今日の果てを見ようとする。そこに明日が、あった。

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