[こころ] くうき

 中学校を卒業してしばらくたったころ、かつての同級生に「おんだがいたからうちらの代は荒れてなかったね」と言われたことがあります。
 うちの学区はガラの悪い生徒が多かった時期が続いてたらしくて、まあ在学中はそれも知らなかったんですが、実際、弟が通っていたときはナイフを隠し持っている子がいたり、転入生に対するひどいいじめがあって、そのたびにPTAや保護者の間で問題になったそうです。
 で、私の学年のときはそうした大きな揉め事がなかった、と。ただ、それと私個人を結びつける根拠は全然わからないんですが…。
 でも一理あるかもしれない、と思うのは、私が当時非常に悪目立ちしていた子だったからです。リアル中二病全開だったと言いましょうか、誰の前でもふざけてバカやるし、授業じゃ平然と教師に反論するし、文化祭では頼まれてもいないのにステージに躍り出るし。同級生たちはさぞ私の扱いに苦慮した、というかあきれていたことでしょう。とても誰かが不良に走る空気ではなかった、と言えばそうかもしれません。
 というか、教師から見たら一番の問題児は他でもない私だったでしょう。

 さて、そんな昔のことをなぜ今になって思い出したかというと、最近また似たようなことを言われたからです。私が場にいると雰囲気が丸くなる、とか。
 中学時代ならともかく、今の自分がそんなふうに言われるのはとても信じられません。
 大人になるにつれて荒れていった私。もともと人間関係を築くのが得意でなかったのもありますが、気にくわないことがあるとすぐ人と対立したり、わがままを通して集団の和を乱したり、そんなことがしょっちゅうでした。ネット上で修復不可能なまでにけんかをしたこともあります。むしろトラブルメーカーでしかない人間が、他人といっしょにいることでいい影響をもたらしているなんて、到底思えません。
 一つだけ心当たりがあるとすれば…、と記憶が重なったのが中学時代の話です。そう、私の中二病は終わっていませんでした。いつだって自分のことしか考えてないし、言いたいことはすぐ言っちゃう。空気を読んだ行動とか発言ができない節があります。ええ、バリバリ現役で。
 ただ、それは裏を返せば自分らしさを貫いてるとも言えます。いつでも裏表のない、変わらない人柄でふるまうことが、見る人に安心感をあたえることがあるのかもしれません。私自身も他人のそういうところに好感持ったりしますし。いつ会っても中身は変わらないな、っていう人には。
 ブレたり乱れることなく。私はいつだって私。これからもいい意味でKYでいたい、と思いました。

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