[こころ] りさいくる

 環境問題が年々深刻になっています。個人的に関心が強いのは紫外線で、ニュース番組によると近い未来には外出時に肌を出せないほどの強さになるそうです。最近は子どもにも昔ほど口しげく外で遊ぶように言わなくなったようですし、地球環境は確実に変わってきています。それはさておき、今回はごみ問題の話。
 ごみの発生量は増加の一途で、リサイクルということがさけばれてひさしくなりますが、近年そのリサイクルに関してさまざまな弊害が生じています。たとえばペットボトル。ペットボトルを再利用して作られた繊維や衣料品はよく目にするので一見成功しているようですけれど、ペットボトルをペットボトルとして作りなおしている例は実はあまりありません。新しく作るよりコストがかかるそうなのですが、これでは本当の意味での資源循環とは言えません。またリサイクルの工程でより多くのエネルギーを必要とするため、地球環境の改善に本当に効果があるのか疑わしいところです。ほかにも、家電リサイクル法施行後に該当する家電製品の不法投棄が急増しました。ごみを減らすつもりが反対に増やす結果となり、何のための法律だったのかわからなくなっています。
 リサイクルばかりを声高にさけんでいていいものなのでしょうか。ごみ問題を考えるにあたってのキーワードに、4Rと呼ばれるものがあります。これはrefuse、reduce、reuse、recycleの頭文字をとったものですが、私はこれをrefuse→reduce→reuse→recycleの順であると解釈しています。つまり、リサイクルを考える前にするべきことが3段階もあるのです。リサイクルは発生したごみを回収してどうこうすることを意味しますが、ほかの3つはまずごみを出さないようにすることに重きを置いています。どちらがより有効な策であるかは言うまでもありません。この考えはごみ問題に限定されないと思います。問題が生じたときにどのように対処するかよりも、まず問題が起こらないようにするにはどうするかを考えるのが第一ですし、人間の行動でも、あとで謝るくらいなら始めからするな、と言ってしまいたくなるようなことがだれにでもあるはずです。
 私は自分をケチな人間だとたびたび言っていますが、それはおもに物欲に関してのことです。ごみを出さない最良の方法はものを買わないことですから。買いものをするとき、買った後のことをいつも考えます。本当にそれが必要なのかとか、室内に置き場所があるかとか、買い換えや使い古したときの処分方法とか。その時点で購入をあきらめることも多いのですが、それが結果として大量消費の回避につながっているわけで。食事も残さずきれいに食べるのが当然と思っています。単に食い意地が張っているというわけではなく、残飯だってれっきとしたごみ問題ですので。後先を考えずにものを買わない、そして愛着をもって長く大切に使う、それが第一歩なのではないでしょうか。作りなおされるべきは、むしろ私たちのライフスタイルであり意識です。

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