[こころ] たおる

 ぽかぽかのにおい。おひさまのにおい。
 私たちの生活の中にタオルはとても身近な存在になっています。顔を洗ったらタオルでふいて、お風呂あがりにもバスタオルを使いますし、夏場でしたらハンカチがわりにポケットサイズのハンドタオルを持ち歩いたり、寝るときにタオルケットを使うこともあるでしょう。ふだんなにげなく使っているもの、けれど手放せない、そういうものに私は愛着がわいてしまうようです。
 最近、ぬいぐるみや小物などにもタオル地のものが増えてきているようで、この執筆を思い立ったのですけれど。触れているときの肌ざわりが安心感をあたえてくれるのがいいのかな、と私は分析していますが、きっとそれは子どものころからタオル地の感触に慣れ親しんでいるからじゃないかと思います。そういえば思い当たる節が…ということで昔のはずばなを。
 赤ちゃんにはタオルを体にまいたり、あとタオル地のやわらかい服を着せることが多いと思います。そうして親御さんにだっこされるわけですが、肌に直接触れるものとしてはやはりタオル地の感覚のほうが体にしみつくのではないでしょうか。それから幼児期のころで言いますと、お風呂でまっ赤にゆだるまでお湯につかって遊んで、熱くほてった体をさましながらバスタオルで体をふいてもらったり、保育園のプールにとびこんでいっぱい泳いで、そのあとプールサイドにひろげたタオルの上にはだかんぼになって寝ころがったり、そういう記憶がある人も多いことでしょう。そのころの私たちにとって、タオルはつかれた体をやさしく包んでくれる、そして、はしゃいだ気持ちをそっと静めてくれる、そんな存在だったのだと思います。なので成長してからも、タオルに触れるとそういった安らぎを思い出すのかもしれません。
 ほかに私のことで言いますと、やはり幼いときの話ですがピンク色のちいさなタオルを持っていまして、ぴんくのたーとかもにゃもにゃと呼んでいたのですが、それを寝るときにはいつも持っていました。にぎりしめたり顔にすりよせたり口にくわえたり、もちろん無意識的にそうしていたのでしょうけれど、寝つくまで離さなかったのだそうです。そういう記憶もあるので、自分がこれだけタオルに思い入れがあるのもなるほどなと感じています。

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