[あずま様がみてる] 片手だけかまれて

片手だけかまれて

聖「あなた、今すぐここから出てって! お願いだから……!」
志摩子「白薔薇さま……」
聖「このブルジョアめ! でてけ!」
志摩子「ていうかブルジョアって……」

ホームランって何点?

由乃「新入生は昨年度の選挙にも参加していないわけですし、新入生歓迎会は薔薇さまを知ってもらうことにポイントを絞った方がいいと思うんです」
祥子「それで、つぼみはその色の薔薇のつぼみをつけないことにしたいのね?」
令「でも、私たちのアシスタントであることはわかるようにしておかないと、何かと不都合もあるなぁ」
由乃「じゃ、紅、白、黄以外の色の花をつけるという方向で――」
祐巳「逆転ホームラン!」
祥子「うわ! 何なの、いきなり大声出して」
祐巳「紅と白と黄色を全部合わせて……サーモンピンクにしましょう」
由乃「えっ、合わせるとそんな色になるの……?」
志摩子「それにそれは逆転じゃないわ」

略してOK(略

 花寺の合戦・セカンドステージ、リリアンの陣――。
祥子「夏のフルーツといえばなーんだ?」
男子生徒「えっ、夏……? スイカとか?」
祥子「ブブーッ。答えは柿でしたー」
男子生徒「なんで?! 柿は秋じゃ……?」
祥子「夏季だから♪」
男子生徒「ああっ! そういうことか!」
祥子「ふふふ、残念でしたね」
祐麒「ちょっ、いや、だから祥子さんは問題読まなくていいんですってば!」

祐巳「男嫌いは治ってるけど……。こんなお姉さま見たくなかった……見たくなかった!」

いと忙し日日

 クルクルクル……。
祐麒「なに回転してんだよ」
祐巳「考えた! 回転防御!」
祐麒「……は?」
祐巳「っていうのを昨日やってみたけど失敗したから、右回転で目が回ったら左回転すれば打ち消せるんじゃないかなーと思って」
祐麒「祐巳?! 姉ちゃん? 一体全体どうしたんだよ?!」

まてーい

聖「アーメン……バン!」
マリア像「(ガィン!)」
聖「はね返した?!」

逆・隠れキリシタン

祐巳「クリスマスパーティーなんだけれど、お客さんを数人ご招待することになったの。志摩子さんや乃梨子ちゃんは誰か呼びたい人いる?」
志摩子「蔦子さんは――」
由乃「最初から数に入っている、ってうちのお姉さまが」
志摩子「それじゃ、私はいいわ。乃梨子は?」
乃梨子「……私も、特には」
祐巳「乃梨子ちゃん、どうかした?」
乃梨子「いえ……。その、クリスマスに女だけで集まるなんて寂しくありませんか」
祐巳「なんで? 私は楽しみだけど」
乃梨子「祐巳さまはいいかもしれませんけど……。というか、みなさん彼氏とかいらっしゃらないんですか?」
一同「……?」
乃梨子「不思議そうな顔すんなよ! これだから女子校育ちは!」

それって天使ってこと?

乃梨子「そういえば、志摩子さんのお姉さまに会ったよ」
志摩子『まあ、本当? どんな話をして?』
乃梨子「別に、ご挨拶したくらい。あの人、本当に志摩子さんのお姉さま……だよね?」
志摩子『聖さま? そうよ。素敵な方だったでしょう?』
乃梨子「あのセクハラ親父みたいな人が……? 志摩子さん、あの人のどこが良かったの?」
志摩子『いろいろあるけれど……』
乃梨子「……」
志摩子『……奥ゆかしいところかしら(ポッ)』
乃梨子「うわ! この人、人を見る目がねえ!」

『スーツを着た男性』

 体育祭、借り物競走――。
祐巳「えーと、それじゃこのカードで」
 『バカ』
祐巳「ちょっ! こんなお題あり?!」
祥子「祐巳、お題は何なの? 早く言いなさい」
祐巳「それが、バ……すみませんお姉さま、話は後です」
融「……ん?」
祐巳「あの……」
融「ああ、僕の持っている物を借りに来たの? スーツかい? 脱げばいいのかい? だが待ってくれ、僕は脱がすのは好きだが脱がされるのは好きじゃないんだ」
祐巳「バカだー! 小父さま、一緒に来てください!」
融「あ、ああ。どうせなら勝とう」
祥子「こんな形で紹介することになるなんて……」

片手だけひっかかれて

聖「生憎、『お構いなく』は切らしてるんだけど」
志摩子「では、白薔薇さまのカップに入っているのと同じものを」
聖「ブラックコーヒーだけど?」
志摩子「ええ。それを」
聖「ブラックを飲んでいそうには見えないけど……。あ、ひょっとしてダイエット中?」
志摩子「……いいえ」
聖「またまたー。ダイエットでしょ?」
志摩子「違います」
聖「ふうん、まあそういうことにしておこうか。はいどうぞ」
志摩子「いただきます……」
聖「……」
志摩子「……にが」
聖「あー! 今『にが』って言った!」
志摩子「?! い、言ってません!」
聖「言ったもんねー!」

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