[あずま様がみてる] 大人は風!さつさつ

はじめの一歩

祥子「リリアン女学園高等部、三年、小笠原祥子です。よく女子大生やOLに間違われますが高校生です。お見知りおきを」
令「同じく、ねこフェチこと支倉令です」
志摩子「二年、藤堂志摩子です。っていうかICPOのしまりんだー」
祐巳「二年、福沢祐巳です。精神年齢10歳だけど紅薔薇のつぼみをやらせていただいてます。えっと、そこにいる福沢祐麒の飼い主です。……一応」
由乃「二年、黄薔薇のつぼみこと島津由乃です。先に自己紹介しました、支倉令のライバルです。こちらは弁当早食い」
乃梨子「一年、二条乃梨子です。趣味は目の中のゴミ追跡です」
花寺メンバー「(だっ、大丈夫なのかこの生徒会はーー?!)」

タイフーンブルー

令「ずいぶん前から置きっぱなしだから、これ借りていこう」
由乃「雨止んで人傘忘る、だね」
令「そのおかげで、私たちが濡れなくて済む。さ、おいで由乃」
由乃「うん。……令ちゃんの体、あったかいなあ」
令「ドッキーン! なっななっ、何言い出すのいきなり」
由乃「だって、相合い傘だから、くっついて歩かないと濡れちゃうし」
令「それはそうだけど……。そう言えば、今日の由乃は少し汗がまじった匂いがする」
由乃「ハアーン?! 令ちゃんこそ、なんて恥ずかしいこと言ってるのよ!」
令「いいじゃない、久しぶりに堪能するんだから。くんかくんか」
由乃「ちょ、ちょっと令ちゃんってば、息がくすぐったい……あはははは」
??「……楽しいですか」
令「えっ? 誰?」
志摩子「ずいぶんとラブラブでいらっしゃいますこと」
乃梨子「雨降りがそんなに楽しいですか?」
令「ごめんなさい……」
由乃「というか……志摩子さんたちこそこんな雨の中をずぶ濡れで何やってたのよ?」

メリーさんの子羊

聖「ほーらランチ、キャットフード食べな。よしよし」
志摩子「(エサでつって――!!)」
聖「ん? どうした志摩子? 怖い顔して」
志摩子「だって、この猫どうするんですか。エサをもらえることが普通になったら、自然界では生きていけなくなります。一時の同情で助けるのは、かえって残酷ではないですか!」
聖「い、いや、志摩子が怒っているポイントはそこじゃない気がするんだけど……」

パン買い競走

 昼休み、薔薇の館の階段を駆け上がる音――。
祐巳「遅くなりました!」
祥子「走らなくていいのよ」
祐巳「で? タイムは?」
祥子「はかってねーよ」

そんなわけないって

乃梨子「雨、やみませんね」
祐巳「うん……やまないね」
乃梨子「祐巳さまを窓から吊してみたらやむかもしれませんね」
祐巳「ははは、それいいかもね。(乃梨子ちゃん、きっと私を励ましてくれるつもりで、こんな冗談を言っているんだな)」
乃梨子「……この際やってみますか?(ニヤリ)」
祐巳「えっ? 本気なの? 乃梨子ちゃんの話ってどこからがジョークでどこからがマジなのか全然わからないよ……。の、乃梨子ちゃん? まさか本当にするわけじゃないよね? いつにも増して無表情なのがかえって怖いんだけど。……って、その縄跳びはどこから出してきたのー?! ちょちょちょっとタイム、どうしてこっちに近寄ってくるの、落ち着いて乃梨子ちゃん、私にはお姉さまという……キャーーーッ!!」

ポスト木村?

祐巳「九月に入ったのに、今日はとみに暑いね」
蔦子「そうね……よし、こうしましょう! 皆さん、今日は特別に全員白ポンチョで授業を受けるというのはいかが? フフフ……ほら早く着替えて着替えて!」
祐巳「蔦子さん……、そんなのクラスの誰も聞いてくれないって」
蔦子「どういうこと? 女子しかいないんだから照れることないでしょ?!(力説)」
祐巳「いや、他ならぬあんたが正体セクハラ親父だからね? とりあえずそのカメラしまって……」

つなひきアンバランス

 二年生の綱引き、緑チーム――。
緑チーム「オーエス、オーエス!」
祐巳「オーエス、オーエス! ……オーエスってなんだろう?」
緑チーム「オーエス、オーエス!」
祐巳「オーエスってなんなのー!」
蔦子「うるせえ! ひっぱれ!」
 対する紫チーム――。
紫チーム「オーエス、オーエス!」
志摩子「オーエスの語源には諸説あるけれど、フランス語で『それ引け』という意味の『オーイス』ではないかと考えられているわ」
桂「うるせえ! ひっぱれ!」

ゆみすけの星

祐巳「消えた方の福沢祐巳は私の双子で、宇宙飛行士になって今ごろ火星に行ってる!」
可南子「は? 私のあこがれだった祐巳さまが、火星に……?」
ちび祐巳「ごきげんようー」
ちび祐巳「ごきげんようー」
ちび祐巳「お花をどうぞー」
ちび祐巳「お花をどうぞー」
ちび祐巳「マリア様のご加護がありますようにー」
可南子「……祐巳さまの星、行ってみたいですわ。うへ、うへ、うへへ……」
祐巳「も、もしもし可南子ちゃん? 何か変なこと考えてる?」

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