ユーロトラム2003

2002/11/10

むかしのひび

ondです。夕飯までがまんできませんでした。ところでビーズクッションってどうなんでしょう。最近なんだかはやっているようでよく行く近所のお店にも置いてあるのですが、さわってみたところどうにもふしぎな感じがしました。微細なマイクロビーズがつめられていてさわりごこちが抜群だという評判なのですけれど、なんかね、こう、へこっといいますか、なんとも味気ないというか面白味がないというか。(表現力不足) 人工的なんですよね。押してみてもはねっ返りがなかったり、形がもとにもどらずに力なくぐしゃっとつぶれる様子はなんだか質量の軽い砂が入っているような印象がありまして。これだったらふつうに綿がつまっているほうが温かみを感じられるような気がします。世の中にはさまざまな人工物があふれています。自然や、動物や、天然の素材がどんどん失われるいっぽうにあってそれを補うものとして。観葉植物も鳥のさえずりもみんなにせものになって、身のまわりはサプリメントやマイナスイオンやフリースであふれています。容易に入手できて効率のよい代替物、いかにも機能と利益を追求する現代ならではの台頭と言えるのはうなずけるその片手で、失われたままになっている部分。そのなにかを置き忘れたままで、そのことを見ないふりをして、偽りの満足に囲まれて生きています。外面ばかり見つくろっても塗り固めても、内側からその重みを支えるしっかりとした骨組みがなければ押しつぶれていくだけですから。崩れていくだけですから。心があたたかくなる瞬間をきっと忘れてはいけないでしょう。人のたましいをふるわせるのは、やはり地球上に生きる数多くの動植物のそれであり、そして同じ人の心であり、それらのみなのです。

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